親知らずの基礎知識

親知らずとは

親知らずは、一番手前の歯から数えて8番目の歯、一番奥の大臼歯のことです。永久歯の中で最後に発育し、「第3大臼歯」または「智歯」とも呼びます。

通常、永久歯は15歳頃までには生えそろいますが、親知らずは20歳前後に生えてきます。赤ちゃんの生えはじめとは異なり、親元を離れてから生えることが多いため、親が歯の生えはじめを知ることがないことから「親知らず」という名前で呼ばれるようになりました。

親知らずは、上下左右1本ずつで計4本になりますが、すべての人に生えているという訳ではなく、親知らずが先天的に存在しない人や、4本揃っていない人もいます。また、自分では生えていないと思っても、歯茎の中に埋まっているケースもあります。 

現代人は顎が退化している

原始人は、4本すべての親知らずが生えそろっていました。しかし、現代人で親知らずがすべて生えそろっている人の割合は、4割程度といわれています。その主な原因は、食生活や環境の変化により、顔が小さくなり、それに伴い顎が小さくなったことだと考えられています。

顎が小さくなったことで、親知らずが生えるスペースが足りなくなり、親知らずの一部が歯茎に隠れたり、斜めや横を向いてしまって完全に頭を出せないことが少なくありません。

親知らずの生え方の違い

親知らずには、大きく分けて3つの生え方があります。生え方によって、症状が異なります。簡単に、それぞれの生え方と、よくある症状などをご紹介します。 

まっすぐに生えた親知らず

親知らずが、まっすぐ垂直に生えており、痛みや炎症など何もないという場合は、そのままで問題ありません。 しかし、噛み合わせに問題があったり、虫歯になってしまっている場合、あるいは長期的に痛みや腫れが引き起こされる可能性が高い場合などは、抜歯をお勧めることがあります。また、「痛くないけどむずむずする」「体調が悪くなると鈍痛がある」「周辺の歯茎が痛い」といった違和感を感じる場合は、一度受診されることをお勧めします。 

斜めを向いて生えた親知らず

歯の表面の一部が歯茎から見えている親知らずのことを「半埋伏智歯(はんまいふくちし)と言います。歯の一部が露出しているにもかかわらず、歯ブラシが届きにくく、虫歯や歯周病になるリスクが高い親知らずと言えます。半埋伏智歯が原因で、トラブルが起きた場合は抜歯を選ぶことが少なくありません。

横を向いて生えた親知らず

横を向いて歯茎の中で埋まっている親知らずのことを「水平埋伏智歯(すいへいまいふくちし)」と言います。このタイプは、ほとんどが下顎のケースです。真横に生えているので、抜歯の際は、歯茎の切開や骨削除が必要となり、難易度が高くなります。

親知らずの痛みについて

親知らずが斜めに生えていたり、横向きに生えていたりして、完全には頭を出していない状態の時に痛みが発生する確率が高くなります。そういった親知らずを抜かずに残している場合は、トラブルに悩まされることが多くなります。

親知らずの虫歯

親知らずは、一番奥に生えている歯のため、歯ブラシが届きにくく、そこに食べカスが溜まります。「食べカスが溜まる」という意味は、「プラークを除去しにくい」ということであり、そのプラーク(細菌の塊)が原因で、虫歯にかかりやすくなります。

親知らず周辺の炎症(智歯周囲炎)

親知らずが傾いて生えたり、歯茎に埋まっている場合は、隣の歯との間にスペースができ、汚れ(プラーク)が溜まりやすくなります。そのプラークが原因となり歯茎が赤く腫れて炎症が起きます。これを智歯周囲炎と呼びます。

親知らずが手前の歯を押して痛む

親知らずが斜めに生えて、手前の歯(第二大臼歯)に当たり、手前の歯を押すような場合に痛みや違和感を覚えることがあります。

親知らずが生えてきて、噛むと歯茎に当たってしまう

上下の親知らずが生えてくるタイミングが異なった場合、あるいは上下どちらかの親知らずだけが生えてきて噛み合わせる歯がない場合、生えてきた親知らずが生えていない側の歯茎や頬の粘膜を噛むことがあります。そうなると、傷付いた歯茎が炎症を起こして、痛みの出る原因となります。

親知らずが引き起こすトラブル

顎関節症

親知らずが延びてきたり、変な方向に生えていると、反対側の歯とうまく噛み合わなくなります。その結果、下顎の自然な動きが制限されて、顎がガクガクしたり、開口時に、痛みや音がしたり、 急に口が開かなくなるという症状があらわれます(顎関節症)。 そして、親知らずを避けた動きを筋肉が無理にしようとするので、身体全体が歪み、噛む筋肉、側頭部、肩、腰、膝にまで痛みが波及することがあります。

親知らずの手前の歯が虫歯になる

親知らずが斜めや横に生えている場合は、隣の歯を圧迫して傷つけやすく、また汚れが溜まりやすいため、親知らずの手前の歯までも虫歯にかかりやすくなります。

親知らずによる口臭

斜めに生えた親知らずは、歯ブラシを難しくさせます。食べカスが残りがちになり、プラークも溜まりやすくなります。それが口臭の原因になります。また、親知らずと歯茎の隙間に細菌が侵入して歯肉炎(智歯周囲編炎)になれば、それが口臭の原因にもなります。

歯並びが乱れる

斜めに生えた親知らずが手前の歯を前に向かって押し続ける場合は、歯並びが乱れる可能性があります。

喉や首にまで細菌感染が広がる

疲れや全身的疾患のために抵抗力が弱くなっている場合は、細菌の勢いが強くなり、喉や首にまで化膿が広がる場合があります。場合によっては、気道閉塞による窒息や敗血症(全身の血液中に細菌が入り込むこと)を合併することもあり、総合病院や大学病院の口腔外科等に入院の上、手術や点滴での治療が必要になります。

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